第61章 スズメバチの行動様式(2008.10.13)
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先日、ふと軒先の屋根の上を見上ると、大きなスズメバチの巣がぶら下がっていた。直径、30センチ程度の瓢箪型の大きなものだ。気がつかなかっが、3週間、そこそこでこんなにも見事な巣を作ったものかと驚いた。多分、どこかの場所で営巣の後、、狭くなって引っ越してきたと思われる。そうなると、この集団はキイロスズメバチだ。山小屋の出入り口の上にあり、頭から3メートル程度の位置で、庇で死角となっているが、きわめて危険な場所にある。彼らの動きを注視しながらの山小屋への出入りとなった。巣の出入り口は一箇所で、直径2センチ程度の円形の形をしている。この大きさならスムーズに出入りができる。

山小屋作業の合間に観察していたところ、彼らの行動様式はこんな感じだ。

@超危険な状態(赤信号)

軒下でガサガサしだすと、巣の出入り口から警戒蜂が10匹程度、巣の回りを徘徊しだす。さらに、警戒しだすと歯をカチカチと鳴らして威嚇し、同時に羽音を高速で震わせる。偶然にも一匹のオオスズメバチが巣の中に進入し、大きな白い幼虫を口にくわえ、飛び出してきた。地面に着地し、引きずりながら獲物を運んでいた。この事件で巣はより、過激に反応していた。なお、女性が男性よりも攻撃を受けるのは、化粧の香りで興奮して襲ってくるとのこと。山ではスッピン美人でいよう。熊と同じような服装もご法度、白っぽい帽子もかぶろう。

A安定状態(黄色信号)

こちらも静かにしていると、巣の回りの警戒蜂も数匹に減り、巣の出入り口から、10秒おきの間隔で餌を求め、出たり入ったりしている。まるで、ジェット機が飛行場で離着陸している感じだ。面白いことに、昼休みもあり、その間は、働き蜂も休憩しているようだった。

B就寝時間(青信号)

夜間は、軒下の外灯に数匹、夜遊びしている連中がいたが、後はすべて巣の中で静かにしていた様子。巣の裏側をロフトの小窓から見たらは壁面の2箇所で接面していた。日没後、3時間もすれば、静寂が訪づれる。退治するなら、この時間帯を急襲することだろう。

ハチによる被害は、熊やマムシよる死者の数をゆうに上回っていると報告されている。この秋も熊による被害が、ニュースとなっているが、被害の数では、それよりも多く、怖い昆虫であることには違いない。一方では、自然バランスの中で生きている生き物であり、害虫を駆除する益虫でもある。さぁ、どうしようか。危険ではあるが、直ちに撃退するには、逆にリスクが高い。なんらかのパニック発生により、集団で襲ってきた時は、たいへんなことになるが、あと、1ヶ月、雪んこが飛び交う時期の新女王蜂の旅立つまでは、そっと見守って行こう。

「それにしても立派な蜂の巣だね」
「道具なしで、よくこんな球状で斑の模様の物を作ることができるもんだ」
「まさに神秘に近いね」
「ところで、この巣どうしようか」
「しばらくは、SECOMホームセキュリティ代わりをお願いしよう」
「君主危うきに近付かずで、雪んこが舞うまで、様子を見ることにしょう」
「それはそうと、巣の下でパンツ一丁の姿、大丈夫だろうか」
「これでも、熊よりは色白の方だから、平気さぁ」

今になって思うと、今年の夏は、スズメバチが少し多かったような、多分、営巣の場所を探していたんだろう。来年の春は、女王蜂を狙いペットボトルでスズメバチバスターを用意してみることにする。その前に、幼虫か、さなぎを塩茹でか、火に炙って食してみよう。美味という。巣は入り口を塞ぎ、軒下にでも吊るして、縁起物として楽しもう。

京都山小屋の住人