第56章 雪灯篭は幻想的な春を呼ぶ儀式(2008.3.10)
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先日、スノーモービルのエンジンオイルを交換の後、残りのオイルが雪と混ざってシャーベット状になってしまった。それをうっかり、雪の中にそのまま落としてしまい、雪の除雪により川に流出した。量的にはわずかだったが、渓流の水面に油膜が出来、しばらくして流れて行った。いかんなぁと思いつつ、昨今の温暖化問題では、燃やすよりはましかもしれんなぁとも思った。山小屋で食用油を使った後の廃油の処理であるが、新聞紙に吸収させ、今の時期ならば、薪ストーブの着火用などで処理している。薪ストーブの季節以外は、焼却炉で燃やすか、地面に吸収させるかして処理している。地球温暖化などと言ったことは別問題として、わずかな廃油なのだからそこまで考えることもないが、でも、もったいないの精神面ではあまりよろしくない。そこで今回は、一度、雪のキャンプ場で見たスノーキャンドルを思い出した。バケツなどを型に雪を詰め、それを逆さにして雪の山を作り、中を空洞にして、その中にキャンドルを灯して明かりの幻想を楽しむというもの。透明な雪の塊から漏れて来る光は幻想的で神秘です。美山でも今冬から雪灯篭が始まったと風の便りに聞く。

そこでまずは、食用廃油のキャンドル作りにトライするため、中国製冷凍串揚げを2回ほど食してから、食用廃油を確保した。おりから冷凍食品への農薬騒ぎの最中ではあったが、命も一応、大丈夫だった。でも、中国共産党政府はしたたかであり、気をつけなくてはならないが、過去、日本の高度成長期にそうであったように、金(カナ)・金・金の真夏のヒグラシ状態で仕方ない状況ではある。でも、そんな中でも、土を愛する百姓との信頼関係を築くことが食への安全・安心へとつながることになるだろう。

=== 山小屋の住人風・廃油キャンドルの作り方 ===

☆★☆ 廃 油 キ ャ ン ド ル 材 料 ☆★☆

<直接材料>
 ・廃油(植物性油脂)500ml
 ・凝固剤100g(市販の油固め剤:百キンで20g×5回分)
 ・油取り紙(「よーじや」謹製ではなく、百キン謹製) ← 指でよって「燃え芯」

<間接材料(道具)>
 ・フライパン
 ・(渓流の)水 ← 湯せんに利用
 ・木の枝(かき混ぜ棒)
 ・紙コップ 15個 ← ろうそくの型
 ・薪ストーブ、薪、マッチ、新聞紙  ← 天然ガスでは本末転倒・おつじゃない

★☆★ 廃 油 キ ャ ン ド ル の 作 り 方 ★☆★
廃油は前もって漉しておく。
 @油取り紙をよって燃え芯(2mm以上)を作成する。長さは適当。 ← 指のひねりに注意。
 A紙コップに5cmほど廃油を注ぐ。
 Bフライパンのお湯(90度以上)の中に、注いだ紙コップを入れ暖める(湯せん)。
 Cそこに油固め剤をスプーン1杯ほど入れ、軽くかき混ぜ、油固め剤の粉が溶けるのを確かめる。
 D火から離し冷まし、表面が固まりだしたら、燃え芯を挿入する。

思ったより手間もかからず、簡単だった。今回のスノーキャンドルには不要のため、ろうそくの着色や香り付けはしなかった。燃えている時間は、まちまちだったが、短いもので2時間、長いものは多分、その倍は点いていたと思う。最後ま見届けないで寝てしまった。また、紙コップのままで火を点けて利用する方が、後始末を考えると便利。そのまま、薪ストーブの着火材にもなる。

※注意:火災の心配のない雪原でやらないと、場合により、紙コップにも引火する。燃える場所は、ロウソクが入っていない紙の部分。たまたま、引火した紙コップの方がうまく溶けた油を外に排出できるため、長く燃えていたようです。

「このバケツで雪灯篭を作ろう」
「雪灯篭、全部で8個できたよ」
「ロウソクセットして、火を点けよう」
「それじゃ、電気のブレーカー落とすよ」
「同じ輝きの色がないのがいいね」
「きれいやなぁ」

山の精霊たちがゆらめくロウソクの明かりに誘われて、ヒューと集まってきた感じがした。その時、雪灯篭の仄かな灯りがゆっくりと揺らめいていた。まもなく春だ。まずは春の渓流の女王様、あまご(山女)解禁。今年の雪に感謝です。ありがとう。合掌。

京都山小屋の住人

(次回に続く)